この企画の試みは、集団的創造を表現の場や、既存のメディアからゆっくりと解き放ち、その有効な場を探してゆく旅への試みです。人々が集い、作曲をしたり、テクストを編集したり、音や声をだしたりしながら旅のエチュードをつくっています。それらのエチュードは可変的であり、固定化された方法をうたわず、大航海を貫く意志の共有は目指しません。
さらにゲストを招き、ゲストとの共同作業の仕方を想定し、そのつど新しい「いま」「ここで」の新しいコミュニケ-ションの方法を模索します。ゲストの存在は私達にとって大切なテクストになります。その旅は大航海のロマンからは遠く、散策のようなものかもしれませんが、気付いたら目の前に見知らぬ広場がひらけるかもしれません。広場で奏でる音楽はどんな音楽でしょうか? わたしはここに、この集団的創造の源を想像します。
■ ワークショップ A 講師:中谷達也
中谷さんのドラムを眼を閉じて聴いていると、わたしは「時間」の感覚を失う。尋常ならざるスピードで音楽が変化してゆくと思えば、時が止まったように瞑想的だ。そしてそこにある音色は世界のあらゆるノイズが含まれている。身体の中がいじられるような感覚で、私達を日常とは別の思考に連れてゆく。それでも不思議な現実感があるのは、眼を開けばそこに、大柄で温厚な中谷さんがいるからであろうか。いやそれだけではない、それは氏の音楽こそ、現在を生きる力であるからだ。ぜひ中谷さんのソロコンサ-トを聴いて下さい。そしてワークショップを体験し一緒に舞台にたってみてください! 経験不問。楽器はこちらでも準備しますが、ぜひ身の回りにある音の出るものを御持参ください。(河崎純)
日時:2007年10月14日(日) 13:00~16:00
会場:北区東田端ふれあい館 ホール
料金:4,000円(コンサート参加費を含む)
定員:20名(要予約)
持物:身の回りにある、音の出るもの
■ ワークショップ B 講師:河崎純
中谷さんのコンサートに「声を使ったオーケストラ」として参加するべく、河崎純を講師にワークショップを展開しています。9月に4回、10月に3回の開催を予定しています。詳細は事務局までお問い合わせください。
日時: 2007年9月3日(月)・11日(火)・20日(木)・25日(火)
*10月の開催日程は未定(全7回予定) 19:00~22:00
会場:明治大学和泉校舎内、ほか
料金:6,000円(コンサート参加費を含む)
定員:10名(要予約)
アドバイザー:青木純一(文芸批評家)
◎使用テキスト
『わたくし率 イン 歯ー、または世界』 川上未映子(講談社)
『アサッテの人』 諏訪哲史(講談社)
『ぬすびとにおいせん』 原牧生
■ コンサート「いまからここで」
出演:中谷達也、ワークショップ A・パーカッション・アンサンブル、河崎純+ワークショップ B 参加者(瀧秀玖、中川ゆかり、ほか)、池澤龍作
日時:2007年10月14日(日) 17:30開場/18:00開演
会場:北区東田端ふれあい館 ホール
東京都北区東田端2-20-51 TEL:03-3809-5687
田端駅(JR山手線・京浜東北線)北口より徒歩3分
料金:2,000円 (全席自由)
定員:60名
お問い合わせ:わっふる事務局(加古)
主催・制作:わっふる